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2005.02.27

AIR劇場版

これは『AIR』や「『AIR』劇場版」ではなくて、オフィシャルサイトにもあるとおり「AIR劇場版」です。

私は『AIR』というPCゲームソフトをビジュアルアーツから買いました。サントラはいろいろ聴いています。しかし、ゲームを動作させたことはありません。
まあ、細かいストーリーはどうでもいいでしょう。私にはその部分を書くことはできません。でも、オープニングぐらいは見たことがあるので、出てきた路線が廃線になっていない所には気がつきました。江ノ電のような連接台車な電車が走ってますね。

劇画タッチの止め絵シーン多数あり、左右分割フレームによる両者の描写ありのゲロあり…。まあ、「あしたのジョー」な演出は仕方ないでしょう。作品にマッチしているとは思いませんが。

~~
劇場の真ん中の席に居たので音響は悪くないはずですが、バイクの音、普通自転車の音、バスの音、電車の音、花火の音、波の音、雨の音、小川のせせらぎ、いろいろな鳴き声、人混みの中の音、キャラの立ち位置による聞こえ方の違い…ハッとするシーンが無かったような気が。

見た人に聞いてみたい。
「夏の匂い」や「海辺の町」をリアルに感じられましたか?
「あの町」に、「あの場面」にあなたが立ち会ったような感覚がありましたか?
「夏という空間」を感じる音がありましたか?

映画は五感の視覚と聴覚で伝える物です。
聴覚で伝える可能性を追求して様々な音響システムが考案されているのでしょう?
記憶に残る音が私には感じられませんでした。 「音響がとても自然で違和感を感じることが無かった」ではありません。

最後のクレジットロールには DTS STREO の文字が。最近よく見かける「dts」のロゴですけれども、「DTS STREO」ってのは、すでに前加工されたアナログ2chステレオ音声を後加工にて「左・中央・右・後(サラウンド)」に分けるシステムのようです。でも、本当にリアのサラウンドチャンネルってあったのでしょうか?
「ぶっちゃけ2チャンネルじゃない?(←予告作品の悪影響)」

見てきたのは池袋のシネマサンシャイン 6番館…音響システムはDTSとあります。おそらく劇場はデジタルのDTSで、5.1chに対応しているんでしょうけれど…。

~~
監督が作った絵コンテを見てみたい。
どのような演出が書き込まれているのか見てみたい。

バイク走行シーンの絵コンテを見てみたい。乗ったことのない私でも違和感あり。
バイクらしい音ってあったかな…はっきりと記憶した場面が無かったかな。
場面とまったく合っていないエンジン音とギアチェンジ。加速シーンでも無かったと思いますが上のギアにシフトしていたり。急ブレーキによるフロントサスペンションの挙動は無かったような気も。

普通のカメラは内蔵フラッシュを 5秒程度で 3回も連続して焚けないのでは? あと、巻き上げレバーをまわしているシーンがないんですけど。あ、レンズのすぐ上でフラッシュが光ってますよ。レンズの枠にフラッシュの光が遮られるはず。

…そもそも、そのカメラはフラッシュが無いレンジファインダーではないですか?
その白い窓はフラッシュじゃなくて、採光式ブライトフレーム用の採光窓です。対象を照らす物ではなくて、外光を導き入れて撮影補助のために必要なフレーム枠を光らせる物です。

…ブライトフレームってのはファインダーをのぞき込むと見えてくる「写る範囲などを示している枠」の事です。
詳しくは コニカミノルタ提供なPDFファイルの8ページ を見てください。
ちょっと前までよく見かけた手軽に使えるフィルムカメラでは良くありましたよね。真ん中に小さい丸があって、長方形の枠があって、長方形の枠の上の方には近接撮影時の撮影範囲を示すマークが付いていたりしました。

カメラを置いてタイマー撮影しているシーンがありましたね。そのときに撮影されようとしている場面をファインダーから見た映像として描写されていましたね。そのファインダーから見えたものは、大抵のマニュアルフォーカスな一眼レフカメラで使われている マット式フォーカシングスクリーン でした。そのカメラはレンジファインダーの 二重像合致式 なり、上下分割式だと思うのですが。

このあたりをつっこむ人は居るのだろうか…。
しばらくの間は Googleで AIR劇場版 レンジファインダ を探してみることにしよう。

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コメント

 TBサンクスです。

 自分はカメラに明るくないので、気にせず観ていたのですが、こうして詳しい説明を受けると、確かに劇場版でのカメラの描写は、随分といい加減でしたね。
 カメラに詳しい人がメインスタッフにいなかったのか、それとも何らかの都合で、そこまでのリアリティ追求が出来なかったのか・・・
 でもカメラ自体は、妙に形がしっかりと描かれていましたね。
 それこそ龍咲さんが引用されていたR-D1は、まさに観鈴が手にしていたカメラのようです。


 それでは、よしなに。

Akihiro Inda.さん、コメントありがとうございます~。

一応、フラッシュ付きのレンジファインダーは
私も古いカメラは雑誌程度で読むぐらいの知識しかなく、一眼レフのリバーサルフィルムやデジカメで風景を撮る人間ですが、明らかに「あのカメラは実物を見た程度の映像」だったと思います。

リアリティとディフォルメのバランスは難しいと思いますが、頑張るべき所だと思いますし、いい加減すぎな映像を作ってはいけないと思うんですよ。

これを書いていて「コミックマスターJ」という漫画を思い出しました。
大物監督の作品製作で他の人はなにも抵抗できないというシーンがあるんですよ。あ~コミックスを奥にしまってしまったなぁ。

とりあえずでパンフを買ったのですが、無意味に贅沢に作っていて、必死にお金を取ろうとしている様子です…。ちなみに中身を精査しようという気は失いました(うわ)

 パンフに掲載されている第三稿が、軒並み好評です。
 龍咲さんから見て、第三稿はいかがでしょうか?

私も帰りの特急電車の中で読もうかと思ったんですが、アルコール摂取してたのと、文字が小さくて読みづらいのでパスしちゃいました。しかも友人宅に置いて来ちゃったですよ(笑)

明日あたりにでも回収して読んでみましょうかね…。

これを読めば絵コンテが作られるまでの差異が感じられるのかなぁ。

にしても、「AIR劇場版」なのに、「ゲームのAIRの画像」をいっぱい載せていたり、監督の写真やら声優の写真やらをあそこまで大きく載せる必要性が判らないです…。

 こんばんは。

 パンフレットの回収はいかがでしょうか?
 さて、パンフレットに限らず、多くの関連グッズを含めての、映画ビジネスですからね。
 必要性を求めると、どうしてもマーチャンダイズにぶつかってしまいますね。
 でもそれぞれのファンにとっては、大きな写真は嬉しいんじゃないですか?
 今、書店に並んでいるNEWTYPEを見て自分は、とも蔵さんのお美しいお姿にびっくりしましたから。
 あれが大写しになっていれば、それはそれで嬉しいと思います。


 それでは、よしなに。

パンフの方眺めてみました。
こっちの方が良いエンディングだし、お話も盛り込めています。
監督が「AIR」のお話をあまり突き詰めなかったという感じがします。

今回の映画を見て、最後に残る物が無かったと思うんですよ。ネット上でもいくつか見かけましたが、「結局どうなったのよ?」という終わり方ですから。

まあ、文字で書くのと映像と台詞だけで表現するのはかなりの違いがあるから、絵コンテ作りが大変なのは分かりますけれども…。

攻殻機動隊 TV版のような「脚本家がいっぱい集まって時間をかけて複数の作品を編み上げて一つに仕上げた」という好例や、
サイレントメビウス 劇場版のような「原作の一つのお話を掘り下げて、漫画やドラマCDでは得られなかった物を映像と音楽で具現化をしてくれた」というような巡り合わせが全てに起こるわけではないですからね。

 こんばんは。

 やはり第三稿が良いですか。
 第三稿を悪いという方は、いらっしゃいませんね…

 さて、大河内一楼さんが全話脚本を担当した『ΠΛΑΝΗΤΕΣ』が大好評。
 ですが、同じ人がシリーズ構成を担当した『魔法先生ネギま!』が・・・
 やはり映像作品は総合芸術ですので、脚本だけでは云々できないのですが、それでもここまで第三稿が好評ですと、それを蹴った理由を訊いてみたいものです。


 それでは、よしなに。

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 極一部の方には、たいへんお待たせしました。  今回は先行鑑賞会のレポートも兼ねていますので、かなりの長文となっています。  また、当然のことながらネタバレも多 [続きを読む]

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